ヨーロッパのワインの味の違いが知りたい!
このような悩みをかかえているひとが解決できる内容となっています。
- 生産国ごとに違いが出る理由
- ヨーロッパのワイン生産国のそれぞれの違いや特徴
ワイン生産国として歴史の長いヨーロッパですが、生産国それぞれで味や特徴は違うのでワイン選びの時には苦労することも多いと思います。
こちらの記事で特徴を詳しく解説して、ワイン選びの時間の短縮や失敗を防げるようにしたいと思います。
これまでこの疑問で気になっていた方は是非ご覧ください。
ニューワールド生産国 | 生産国の特徴 |
---|---|
フランス | 国のほとんどの地域でワインが造られていて、生産量や消費量もすべて世界トップクラス。 |
イタリア | 北から南まで、ほぼすべての地域で多様なブドウ品種を利用してワインが造られています。 |
スペイン | 地域によって気候は異り、地中海性気候、大陸性気候、西岸海洋性気候である。 |
ドイツ | ドイツ非常に寒い地域のため、ブドウは南部の地方で生産されます。 |
ワインはどうして生産国ごとに味の違いがでるの?
ブドウが違うから味の違いがあるのはわかるけど、そもそも他になんの違いでワインの味が変わるの?
素材が違えばワインの味が変わるのは誰もがわかることですが、この点がワインの非常に深い部分です。
- 土壌が畑ごとに違う
- 日照時間や降雨量などの気候が違う
- 風土や文化が影響する
それぞれ詳しく解説いたします。
土壌が畑ごとに違う
ワイン用のブドウを造る際に1番いい条件の土壌は「水はけのいい痩せた土壌」です。
通常の農作物では条件が悪いところに、あえてワイン用のブドウが生産されます。
そしてブドウにとって大事なのは、栄養素よりも水分量ということがわかっています。
痩せた土壌といえど、水分があまりに地中奥深くに流れてしまってもよくありませんし、逆に溜まりすぎても水分過多になってしまいワインに悪影響です。
適度な水分量が確保できる土壌が、美味しいワインを造るカギということになります。
土壌は生産国ごとではもちろん、お隣さんの畑でも細かく違いがあります。
その結果ワインの味も大きく変わるということです。
日照時間や降雨量などの気候が違う
土壌と同じくらい、気候はワインに大きな影響を与えます。
ワイン用のブドウに適した気候は、日照時間が長く、1日の寒暖差が大きい気候がいいとされています。
なぜなら、適度な水分をブドウ自体が吸い上げ光合成を行うことで、ブドウは糖度を高めるからです。
1日の寒暖差があることで、昼間の光合成で蓄えた糖分を明るいうちはエネルギーを消費します。
そして、夜間の気温が低い時間になると、ブドウ自体も休憩することができ、しっかりと糖分をこの間に蓄積させることができます。
この気候の気温差のバランスで、ワインの味に変化を与えます。
さらに、海沿いや山間部の地域の場合は、風の当たり方や、日の当たり方で出来上がるブドウというのは大きく変わるので、ここでも味の違いがはっきりでるところが、ワインの面白さでもあります。
風土や文化が影響する
風土と聞くとちょっとアバウトな表現ですが、簡単にまとめると「土壌、気候、生産者の個性」と思ってください。
産地によっては道路を1本挟んだ向かいの畑は、まったく別物の味のワインが造られることもあります。
土壌や微妙に気候条件が違うということで、生産者がどういったワインにしたいかという個性が、ワインの味に左右されるということです。
1番わかりやすいのが、フランスの「ボルドー地方」と「ブルゴーニュ地方」の違いです。
とくに、フランスのブルゴーニュ地方で造られるワインはこの違いをよく感じることができるので、試しに飲んで風土や個性を感じてみるのもおすすめです。
ヨーロッパ主要生産国ごとのワインの味の特徴
それではヨーロッパの代表ワイン生産国ごとの味の違いを解説いたします。
ニューワールド生産国 | 生産国の特徴 |
---|---|
フランス | 国のほとんどの地域でワインが造られていて、生産量や消費量もすべて世界トップクラス。 |
イタリア | 北から南まで、ほぼすべての地域で多様なブドウ品種を利用してワインが造られています。 |
スペイン | 地域によって気候は異り、地中海性気候、大陸性気候、西岸海洋性気候である。 |
ドイツ | ドイツ非常に寒い地域のため、ブドウは南部の地方で生産されます。 |
フランス
ワインといえばフランス!
国のほとんどの地域でワインが造られていて、生産量や消費量もすべて世界トップクラス。
気候、土壌、風土はともに完璧なエリアで、テーブルワインから手が出しにくい高級ワインまで幅広く造られます。
- 地域ごとに様々なブドウ品種が使われてます。
- 利用していいブドウ品種は地域ごとにことなります。
- 繊細なワインから濃厚で凝縮度の高いワインまで、各エリアの特徴を活かした素晴らしい味わいが魅力的。
ボルドー地方
ボルドー、ブルゴーニュは世界でもトップクラスの銘醸地です。
土壌、気候、風土のどれをとってもワインを造るうえで大変適した地域ですが、出来上がるワインのタイプはまったく違うものなので、好みが大きくわかれるかもしれません。
シャンパーニュ地方
女性も大好きなシャンパンは、セレブから一般の方まで様々な人に親しまれています。
個人的にもすごく大好きなワインですが、高価なうえ銘柄もたくさんあるので大変魅力的なエリアです。
ちなみに、飲んで覚えようとすると「破産する!」なんていわれるほど、たくさんの種類があります(笑)
その他の地域
フランスで最も注目されている地域は「南フランス」です。
ボルドーの著名なシャトーや、ブルゴーニュの老舗ドメーヌも、南フランスの地域でワイン造りを始めるところが増えてきました。
温暖な気候のため、出来上がるワインは果実味に富んだ赤、白問わずふくよかなワインが非常に多いのが特徴です。
イタリア
イタリアワインは、北から南まで、ほぼすべての地域で多様なブドウ品種を利用してワインが造られています。
ワインの生産量でいけば世界でNo.1の量を誇るので、もちろん美味しいワインもたくさんあります。
ですが種類がありすぎて、プロの人でもすべてを覚えるのが相当大変なのがイタリアワインです。
- 南部、北部、中部で大きく特徴が異なります。
- 各地域で独特の土着品種を用いてワインを生産しています。
イタリア北部
イタリアは北部は著名なワインが多く、特に赤ワインは渋みの強いエレガントなワインが多く生産されています。
有名な銘柄「バローロ」「バルバレスコ」は、世界でも高い評価を得ているのと同時に、高値取引されているものもたくさんあります。
大変ヘビーなワインなので初心者には少々飲みにくい味かもしれませんが、慣れてくれば最高に美味しい味に感じるでしょう。
ヴェネト、フリウリ地方
ヴェネト、フリウリ地方になると、白ワインや昨今流行しているオレンジワインの生産が盛んです。
フレッシュで軽めのものから、コクのある様々な白ワインを楽しむことができます。
また、ブドウを陰干ししてから造る、アルコール度数の高いワイン(アマローネ)も、この地域で生産されます。
イタリア平野部
イタリア平野部は、微発泡のスパークリングワインが有名です。
少し甘味を含んだタイプが多いので、ワイン初心者には大変おすすめです。
トスカーナ地方
トスカーナ地方はレジェンドワインの宝庫です。
特に近年ではボルドーの品種をブレンドしたワインが多く、フルボディのしっかりした濃縮度の高いワインが人気です。
日本でも多く輸入されている「キャンティ」もこの地方です。
イタリア南部
イタリア南部は、北部と違い温暖な気候で太陽の光をたっぷり浴びた凝縮度の高いブドウが生産されます。
なので、南部の白ワインは色調が大変濃く、どっしり系の白ワインの味わいになる傾向です。
赤ワインも同様に黒果実の風味が高く、飲みごたえのあるワインが生産されています。
スペイン
地域によって気候は異り、地中海性気候、大陸性気候、西岸海洋性気候である。
ブドウ品種は豊富で、スペイン全土で400種以上のブドウ品種が栽培されているが、ワイン生産量の80%はわずか20種から生産される。
赤ワインが有名ですが、それと同じく「カヴァ」というスパークリングワインが有名です。
- 赤ワインは非常にボリューミーで、飲み応えのあるワインが多く生産されています。
- 低価格ワインも多く、消費者としては買いやすい傾向。
- 「カヴァ(Cava)」といわれる、シャンパン製法で造られたスパークリングワインは、輸出量も多く日本でもたくさん飲まれています。
カヴァ(Cava)とは?
スペインの特定地域でシャンパーニュ式製法を用いて生産されるスパークリングワインのこと。
ワイナリーの所在地はスペインのワイン法でデノミナシオン・デ・オリヘン(DO, 原産地呼称)の認定を受けている「カヴァ (DO)」に限られているが、他のDO認定地域で栽培されたブドウも使用されている。
種類は白ワインまたはロゼワインであり、ほとんどがカタルーニャ州ペネデス地域で生産されている。
ドイツ
ドイツ非常に寒い地域のため、ブドウは南部の地方で生産されます。
フランスに近いライン川やその支流沿いでワインが生産され、ラインガウやラインヘッセン、ライン川の支流であるモーゼル川が有名で、素晴らしいワインが生産されています。
とくに注目したいのは貴腐ワインという甘口ワインです。
高級白ワインはほとんどすべてがリースリングで造られ、世界中にドイツワインのファンがいます。
- 貴腐ワイン、アイスワインの甘口が有名。
- リースリング品種が非常に豊富で、ワイン初心者が飲みやすい味のものが多い。
- 赤ワインの生産が他の国よりやや少ないのが特徴
貴腐ワイン
ブドウに貴腐菌が付着し、レーズンのようにしぼんでくる状態で摘み取り醸造します。
この場合はブドウの糖度が通常よりもかなり高くなるので、甘口の中でも濃厚なものが出来上がります。
毎年生産できるものではなく、気候条件が整い菌がつかない年もあるため、甘口ワインの中でも高級な価格で取引される。
アイスワイン
ブドウが凍ってから摘み取り、糖度の高い状態で醸造されるワインのことを言います。
人口的に凍らせることもできますが、自然な環境で整えたものは高値で取引されることもあり、温暖化が進む昨今では手にしにくいワインのひとつです。
【まとめ】生産国の味の違いを理解してワイン選びを楽しくしよう!
本記事は「ワイン生産国ごとの味の違いや特徴」をヨーロッパを中心に解説しました。
生産国それぞれの特徴がワインに味にも大きく影響するので、是非色々な国のワインをこちらの記事を参考に楽しんでみてください。
ニューワールド生産国 | 生産国の特徴 |
---|---|
フランス | 国のほとんどの地域でワインが造られていて、生産量や消費量もすべて世界トップクラス。 |
イタリア | 北から南まで、ほぼすべての地域で多様なブドウ品種を利用してワインが造られています。 |
スペイン | 地域によって気候は異り、地中海性気候、大陸性気候、西岸海洋性気候である。 |
ドイツ | ドイツ非常に寒い地域のため、ブドウは南部の地方で生産されます。 |
また、ヨーロッパ以外の生産国の特徴に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。
以上でございます。
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